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これからの伊豆の楽しみ - isLIFE DIVING
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これからの伊豆の楽しみ

これからの伊豆の楽しみ

こんにちは。今日はこれから訪れる伊豆の春の楽しみについてご紹介したいと思います。
一般的に広く知られているのは「春の伊豆は濁る」いわゆる春濁りですね。
これは間違った認識ではなく、確かにこれから伊豆の海の透明度は落ちていきます。

その理由は水温や日照時間の上昇に伴う植物プランクトンの急増が原因と言われています。
当然海は綺麗な方が嬉しいのは誰でもそうだと思います。
ですがこの濁りは「汚い」のではないのです。季節の変動に則った伊豆の海の正常な環境変化。
春に桜が咲くように、この時期決まって吹く春一番のように巡るべくして巡っている季節の美しい変動なのです。

そんな時、伊豆の海では育つべくして育つ大切な息吹があります。
そう、海藻です。
冬の良好な透明度で精一杯光合成をし、水温が上がり切るまでぐんぐんその背を伸ばす海藻達。
彼らが作り出す景色は草原、最盛期にはまるで森林のよう。
水面まで伸び切った海藻から木漏れ日のように差し込む光。
長い冬を超え徐々に上がりだす水温の中を気持ちよさそうに泳ぐ小魚達。

僕はこの新たな季節と生命を感じる春の海が大好きです。
濁ってくれるからこそ感じる、季節の巡り。

ああ、今年もちゃんと濁ってくれたと安堵と嬉しさを感じるんです。
次の生命の準備の季節。
海の中にもなんとも言えない喜びとソワソワ感が混在する季節。

2022年、伊豆から沖縄へフィールドを変えた僕にとって、実に3年ぶりの伊豆の春となります。
今からすごく楽しみで待ち遠しい季節の訪れです。
そこで今回皆様には3年以上前のデータとなりますが、僕が見た美しい春の伊豆をご紹介させて頂きたいと思います。

まるで森林のような海の中
森の上を飛んでゆく鳥のよう
春の訪れと共に数を増すソラスズメダイ達
森の中、春の訪れを嬉しそうに泳ぐ
ミル(海藻)を拠り所とするアミメハギyg
海藻の揺籠の中、心なしか穏やかそうに過ごす
最盛期を終え流れ藻となった色深い海藻の中
流れてなお、たくさんの生命を育む

ご覧いただいたのは3年前の僕が見た景色を精一杯切り取った春の海。
3年ぶりに伊豆で迎えることが出来る2025年の春。
一体どんな姿を見せてくれるだろう。楽しみでならない。
濁ったって良い。ちゃんと濁って欲しい。それが移り行く美しい風情なのです。

今まさに季節の境目を潜って体感して。
一人でも、少しでもこの季節の素晴らしさをお伝えできるよう想いを込めてこれからの海をガイドできるよう頑張りたいと思うのでした。

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木村 幸成
KOSEI KIMURA

千葉県船橋市出身。専門学校卒業後、東京のダイビングスクールに13年勤務し伊豆をメインにインストラクターとして活動。その後3年間沖縄本島、愛媛県愛南で現地ガイド経験を積む。その中でも長く通った伊豆の豊かな海と生物多様性、日々移り変わる美しい水中の季節に惚れ込み2025年、伊豆を拠点にしたダイビングショップの開業を決意。インストラクター時代に培ったダイビングスキルの向上方法や伝える力に自信があります。また、僕自身水中撮影が大好きなのでお客様がじっくりのんびり、納得行くまでダイビングや水中撮影を楽しめるお店にしたいなと思っています。